怖いイメージが強いグリズリーですが、グリズリーってどんな動物でどんな生態なのか気になった人もいるのではないでしょうか。僕は気になりました笑。
今回は、グリズリーの生態や特徴に加えて、うっかり遭遇した時の対処法も紹介していきたいと思います。
グリズリーの生態
グリズリーは、北アメリカに生息するハイイログマというヒグマの亜種の英名です。
生息地
野生のグリズリーは、北米全土に約 60,000 頭生息しており、そのうち 30,000 頭がアラスカに生息しています。
それ以外の生息地としては、アメリカ合衆国北西部、カナダ西部です。
グリズリーの元々の生息域にはグレートプレーンズ(北アメリカ大陸の中西部、ロッキー山脈の東側と中央平原の間を南北に広がる台地状の大平原)と南西部の州の大部分が含まれていましたが、それらの地域のほとんどで絶滅しました。
グリズリーは現在、メキシコ、ヨーロッパ諸国、カナダの一部地域、および米国全土で法的に保護されています。
グリズリーの食べ物
グリズリーは雑食動物で、ヘラジカ、カリブー、オジロジカ、ラバジカ、オオツノヒツジ、バイソン、さらにはツキノワグマなどの大型哺乳類を捕食することが知られていますが、健康な大人よりも子牛や負傷した獲物を捕食することのほうが多いです。
ほかにも、サケ、マス、バスなどの魚や鳥、鳥の卵、果実など様々なものを食べます。特にサケは栄養価が高く大好物!
ハチミツも食べますが、体の大きいグリズリーさんにとって美味しいおやつ程度の感覚なのではないでしょうか笑。
栄養価の高い食料がたくさんある地域のグリズリーほど大きくなるようです。
冬眠するグリズリー
グリズリーは通常、標高 1,800 メートルを超える北向きの斜面に巣をつくり、毎年 5 ~ 7 か月間冬眠します。(一年を通じて食べ物が非常に豊富な一部の地域では、冬眠をしません)
グリズリーは冬眠中は何も食べないため、冬眠に備えるために巣穴を用意し、膨大な量の食物を食べます。この冬眠に入る前の食期間中に約 180 kg も体重が増加することがあります。
グリズリーさん、冬眠前の激太り笑。
オスのグリズリーの冬眠は3月上旬から中旬に終わり、メスは4月から5月上旬に巣穴から出てきます。
繁殖
メスは 1 ~ 4 頭(通常は 2 頭)の子を産みますが、その子は小さく、出生時の体重はわずか約 450 gしかありません。
子育て中にあらたに子を産むということはなく、子供が親離れするまでのおよそ2年間、子供を大切にそだてます。
グリズリーの性格
グリズリーの性格は基本的には臆病で、人間をさけます。積極的に人間を攻撃することはめったにありません。
自分自身と子グマを守るときに、より攻撃的になるようです。子グマを守る母親は最も攻撃的で、グリズリーによって殺される人間の 70% が、この子グマを守る母親によるものです。
凶暴なイメージのグリズリーですが、子供や自分を守るためだったんですね。
しかし、稀に人間を食料として見るグリズリーもいるため注意が必要です。
グリズリーの特徴(スペック)
- 最大級の個体は体重が450kg以上に達する。(1979年にイエローストーン国立公園で508kgの個体が麻酔銃で捕獲・計量された)
- 長さ約 51 ~ 102 mm もある強靭な前爪。
- 軽く腕をふるだけで2トンとも言われるパンチ力。
- 最高速度は時速 60km ともいわれている。(イエローストーンで確実に記録されている最高速度は 48 km/h )
- 嗅覚は人間の100倍。
- 泳ぎも得意。
- グリズリーに噛まれると、ボウリングのボールさえも砕かれる可能性がある。
グリズリーとヒグマの違い
大きく凶暴なヒグマがグリズリーという訳ではありません。
現代の遺伝子検査では、グリズリーがヒグマ の亜種であることが明らかになっています。北米に生息するヒグマの亜種ハイイログマのことをグリズリーと呼び、それ以外の地域に生息するハイイログマは、ハイイログマです。
ヒグマの亜種には、ハイイログマの他にアラスカに生息するコディアックヒグマや北海道に生息するエゾヒグマなどがあります。
グリズリーとエゾヒグマを比べると、肩のコブの大きさがグリズリーの方がエゾヒグマよりも大きいといった特徴があります。
うっかりグリズリーに遭遇した時の対処法
今回のぴおあきは丸腰です笑。
な、なんでこんな至近距離にグリズリーが!?
まずは落ち着いて!穏やかに声をかけるのです。
や、やぁ。ぐ、偶然だね、こんなところで出会うなんて…。
ぐおおおおおお!
ひぃぃ…!
いきなり逃げてはダメです!追いかけてきて状況が悪化します。
グリズリーを見ながら敵意がないことをアピールし、ゆっくりと後ずさりするのです。
ぼ、僕はそ、そこの食料を奪いに来たわけじゃないんだ。信じてくれ…。
その調子です。遮蔽物でグリズリーの目線を切ってそのまま後ずさりを続けて!
ゔぉー…。
ほら、僕はわるい人間じゃないよ~。
逃亡成功!!
こ、怖かった…。
注:グリズリーには出会わないことが一番です。鈴を持ち歩くなどの対策をオススメします。万が一に備えてクマ撃退スプレーを持ち歩くのも効果的です。
まとめ
今回はグリズリーの生態や特徴、グリズリーに遭遇した時の対処法を紹介しました。グリズリーってよく見るとイケメンなんですよね笑。怖いグリズリーもいますが、子供思いだったり実は臆病だったりとイメージと違った側面も知れて有意義でした。遭遇した時の対処法は本当に使えますので、頭の片隅においておくと、いざという時に役立つかもしれません。